日本鹿皮革開発協議会通信 2020(令和2)年5月28日号
2020年5月28日
野生動物の資源利用にあたって、今回の新型コロナウイルス騒動での教訓を活かして、シカを地域資源として利用していくことが重要と考えます。
1. |
野生シカの資源利用にあたっては地域の獣医師たち(獣医師会)と連携しながら、十分な衛生管理に務める。当初は野生シカの集団捕獲と一時飼育を基本に、資源の確保・育成に努め、奪った命を無駄にしないために、その全身利用をすすめる。 |
2. |
中長期的には、シカ資源の持続的利用とその高品質・高付加価値化を図っていくためにも、「特用家畜のシカ」と「野生シカ」をともに資源として利用する「養鹿健康産業」を立ち上げていく必要がある。 |
3. |
日本の文化や匠の技を活かしたオリジナルな製品開発を行って世界に発信し、海外との交易に努める。当面は、2021年に開催が予定される東京五輪を目標に、日本の鹿革文化を活かした記念品(印伝製品を構想中※)づくりに取り組む。 ※日本の代表的な伝統工芸品である鹿革の印伝は、江戸初期の元禄年間(1688年〜1704年)に製造が始まった縁起品。新たに始まった「令和」の年号は万葉集の「梅花の歌」に典拠し、その万葉集の世界にはシカを歌った和歌が数多く登場する。それらも物語として織り込んだ製品づくりを目指したい。 |
4. |
当面は、商標登録されたニホンシカ革製の「カルタン印伝」(2019.5.31登録)の技術を共有化し、東京五輪記念の製品づくりへの参加者を早急に募集する。その参加者には、印伝加工した鹿革などの提供や資金援助などの特別支援を行う。 |
▼東京五輪記念の製品づくり(印伝製品を構想中)にご協力いただける方、関心を持たれた方は以下までご連絡ください。
<連絡先>
日本鹿皮革開発協議会(会長:丹治藤治/たんじとうじ)
携帯:090-4834-2686 E-mail:tanji@ninus.ocn.ne.jp