日本鹿皮革開発協議会通信 2020(令和2)年2月8日号
2020年2月11日
近年、世界的に地球温暖化の影響が広がる中で、日本においては野生動物管理の不徹底にも起因して、野生動物の個体数が増加し、農林水産業等への被害拡大が深刻化するとともに、野生動物が媒介する人畜共通感染症発生への不安も広がっています。とりわけ人畜共通感染症については今後の予防対策が重要となっています。本年(2020年)は、東日本大震災・福島原発事故発生(2011年)から9年目、熊本地震発生(2015年)からも5年目の年となります。養鹿事業に大きな痛手を与えたBSE病発生(2001年)からも19年目の年を迎えます。
当会では以上のような事態に対応していくため、現在下記のような活動を推進中です。
1. |
負の予兆への対策や未来志向型の実践活動を提言 長年にわたって蓄積してきた資産(全日本養鹿協会1990 ~2007年の資産および日本鹿皮革開発協議会2008~2019年の成果)を開示して共有化を図るため、農林水産省などの関係先に対して当会の構想や事業計画などを提示し、事業実現に向けた活動を展開中です。 |
2. |
4冊目の市販本『日本人と鹿−唐と故郷への道」を発行 公共獣医としての70年にわたる経験と日中畜産・養鹿技術交流や故郷(福島県旧東和町)興しの40年にわたる取組みの経過と成果を本年5月頃に市販本として文芸社より発行予定です。 [特典] 新刊本(価格未定)+既刊本3冊(『シカの飼い方・活かし方』『はじめよう!シカの資源利用』『日本人と鹿−時流を刻む』3冊合計4,730円) 一活購入希望者には、4冊合計4,000円(税込)で販売(数量50セット限定) |
3. |
日中畜産・養鹿技術交流40年周年記念の交流広場づくり 福島県二本松市木幡地区で日中畜産・養鹿技術交流40年周年を記念して、故郷振興に向けた交流広場づくりをすすめており、その開設を記念する日中交流会を本年10~12月頃に開催予定です。その際に、震災復興祈願の記念彫像(筑波大学柴田良貴芸術系教授創作)の徐幕式とともに訪日観光客らと懇話会も計画しています。 |
4. |
東日本大震災・福島原発事故、熊本地震など災害復興支援の活動を推進 東日本大震災・福島原発事故、熊本地震などの災害復興を支援していくために、奈良遷都1300年祭を記念して特別創作した鹿革衣裳や東日本大震災・熊本地震・九州豪雨などの災害復興を祈願して制作した鹿革衣裳など20体、およびニホンシカの鹿革加工製品(カルタン印伝、金唐革など)50点あまりを展示・販売し、災害復興支援活動に寄付します。 |
(注) | なお、福島県二本松市木幡地区の交流広場づくりと災害復興支援活動については次回の号で詳細を告知いたします。 |